木魚歳時記 第329話

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 鳥帰る 中山七里の 深碧

 岐阜県の騨川ぞいの金山から太田までの28キロを「中山七里」と呼んぶそうです。冬鳥たちが北の国に帰ったあと、奇岩をぬって流れる水は濃い碧(みどり)色でした。


  「ただ過ぎに過ぐるもの、帆かけたる舟。
          人の齢。春、夏、秋、冬」(清少 納言)

 「人間、生きちょるだけで丸もうけ」。NHK・朝ドラで、いつも婆さんがいうセリフは、ほんとうに何度きいても説得力があります。あんなに小さな鳥たちでさえ、その季節がやってくれば、何千キロと離れた北の国をめざして旅立って行くのですから・・・