(二)おん母待賢門院の寵はもはや美福門院にうつっていた関係もあり、また四の宮のこととして、少年時代はうち捨てられた境涯で、専ら乳母お二の位の手に委ねられた。 歌わずに居れないさびしさに、偶然にも生涯の守り本尊となった歌菩薩に奉仕しはじめたの…
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