木魚歳時記 第3873話

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(二)おん母待賢門院の寵はもはや美福門院にうつっていた関係もあり、また四の宮のこととして、少年時代はうち捨てられた境涯で、専ら乳母お二の位の手に委ねられた。
 歌わずに居れないさびしさに、偶然にも生涯の守り本尊となった歌菩薩に奉仕しはじめたのは十四、五のころからである。異常に熱心なものに徹しないではおかなぬこり性はこのころから発揮した。
(佐藤春夫『極楽から来た』)557

        やるならば八月はじめの午の刻  午(うま)

「ボクの細道]好きな俳句(1622) 種田山頭火さん。「うしろすがたのしぐれてゆくか」(山頭火)。山頭火さん作品の中でも、最も、愛される作品といえるかも? 読者の思いが、山頭火さんの人生行路とオバーラップするからです。「華厳王菩薩の銈のおと 唯心法界すみわたる」(梶原重道『菩薩曼荼羅』) 

 馬(うま)3 だから、私は彼に燕麦(えんばく)でも玉蜀黍Tとうもろこし)でもちっとも惜しまずに、たらふく食わせてやる。からだにはうんとブラシをかけ、毛の色に桜んぼのような光沢(つや)が出るくらいにしてやる。鬣(たてがみ)梳(す)くし、細い尻尾も編む。手で、また声で,機嫌をとる。眼を海綿で洗い、蹄(ひづめ)に蝋(ろう)を引く。