2018-03-10から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第3362話

不意の矢に驚いた定明は、打ちおろす刀の手も力なく、相手の肩先から太腕を傷つけただけで、刀を投げ出し、額からしたたる血を押えたまま、二、三人の仲間に援(たす)けられつつ二の矢を怖れて逃げ出すと、浮足立っていた一味もみなわれ勝ちに引き上げて行…