不意の矢に驚いた定明は、打ちおろす刀の手も力なく、相手の肩先から太腕を傷つけただけで、刀を投げ出し、額からしたたる血を押えたまま、二、三人の仲間に援(たす)けられつつ二の矢を怖れて逃げ出すと、浮足立っていた一味もみなわれ勝ちに引き上げて行…
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