2014-01-14から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第1794話

聖光寺(しょうこうじ) 聖光寺。現存する寺町通最南端の寺院です。聖光寺そのものはさして広大な寺域を誇り、かつ、有名な寺歴を有するわけではありませんが、付近につらなる浄教寺、透玄寺、照善寺、勝園寺も含めて、寺町通につらなる諸寺院のしんがりとし…

木魚歳時記 第1793話

倒蓮華寺(さかされんげじ) 倒蓮華寺。安養寺(あんにょうじ)という正式の寺号があるにもかかわらず倒蓮華寺として親しまれています。その由来は本尊の阿弥陀如来(あみだにょらい)さまの蓮台(れんだい)の蓮の形が<さかさま>であることによります。寺…

木魚歳時記 第1792話

誓願寺(せいがんじ) 誓願寺。天智天皇の勅願寺として奈良で創設されました。中世には京都元誓願寺小川の地に移転され、天正年間(1573~92)に現在地に移されたと伝えられます。この寺の本尊である阿弥陀如来(あみだみょらい)坐像は実に立派なお姿…

木魚歳時記 第1791話

天性寺(てんしょうじ) 天性寺。曼荼羅山当麻院(まんだらさんたいまいん)と号します。その由来は、天正5年(1577)に眼誉道三(がんよどうさん)が奈良「当麻寺(たいまでら)」の当麻曼荼羅(たいままんだら))を写して開祖となったことによります…

木魚歳時記 第1790話

本能寺(ほんのうじ) 本能寺。歴史的にあまりにも有名な寺院ですからこのホームページで取り上げる意味はほとんどありません。応永22年(1415)年に、宗祖(法華宗)の日隆が、油子路高辻に本応寺として創建され。その後、本能寺と改称され、移転・消失…

木魚歳時記 第1789話

革堂(こうどう) 革堂。行願寺(ぎょうがんじ)が正式名ですが革堂で通っています。由来によれば、昔、男が山中で鹿を射止めたが、その腹より小鹿が出たのを見て仏心を起こし、その皮を衣にして念仏修行に勤めたといいます。やがて、男は、神木で千手観音像…

木魚歳時記 第1788話

廬山寺(ろざんじ) 廬山寺は、天慶年間(938~48)、慈恵大師・良源が北山に創建した、元、円浄宗の本山です。寛文3年(1245)に船岡山の南に移り寺名を廬山天台講寺と改めました。さらに天正年間(1573~92)に現在地に移りました。廬山寺…

木魚歳時記 第1787話

清浄華院(しょうじょうけいん) 清浄華院は浄土宗の大本山です。貞観二年(860)、清和天皇の詔(みことのり)により、天台・真言・仏心・戒律兼学の禁裏内(きんりない)道場として創建されました。拠って、菊の御紋の使用が許されています。二回の移転…

木魚歳時記 第1786話

阿弥陀寺(あみだじ) 上善寺(じょうぜんじ)より寺町通りを南へ行くと阿弥陀寺があります。阿弥陀時は織田信長・信忠の影像を安置する織田家ゆかりの寺院です。天文年間(1532~55)に近江坂本で創建され、その後、信長の支援で洛中の上立売大宮東に…

木魚歳時記 第1785話

上善寺(じょうぜんじ) 第1話で、秀吉の都市改造計画の一つに、洛中の寺を集めて「寺町」を形成したことについて触れました。このシリーズでは、現在「寺町」に現存する10ヶ寺を、北から南に無作為に選んでご紹介します。まず上善寺です。この寺の「深泥…

木魚歳時記 第1784話

けったいな男 「へんな小僧の好奇心」。七十年前に<逆噴射>のシーンを脳裏に焼き付けたけったいな子は、やがて、けったいな「おっさん」(和尚)へと進化し、けったいなホームページを、ズルズルと2000回も更新してきました。(バックナンバーはオール…

木魚歳時記 第1783話

「出町柳駅」 鞍馬・八瀬(やせ)方面と市内を結ぶ叡山電鉄の終始発駅が「出町柳駅」です。筆者が子供の頃(終戦直後)は、まだ、小原女(おはらめ)らしき姿のおばちゃんが、農家で取れた産物を背負って、この電車で、市内に商いにやって来るのを見かけまし…

木魚歳時記 第1782話

チンチン電車 明治初年の東京遷都を機に、オール京都の願いとして建都千百年の記念事業として、巨大プロジエクトがいくつも企画・実施されました。疎水事業、水力発電、路面電車、平安神宮造営・時代祭創設、勧業博覧会などなどです。まさに目を見張るような…

木魚歳時記 第1781話

京極小学校 寺町通の寺町今出川を南に下がると、京都市立「京極小学校」があります。明治二年に、寺町今出川上るの立本寺前町に協立小学校として開設され、明治五年に現在地に移転し「梨樹学校」と改称されました(近くに梨木神社があります)。明治十六年に…

木魚歳時記 第1780話

京極(きょうごく) 平安京の「東京極大路」に由来する地名です。平安京の時代を描いた「洛中洛外図」によると、鴨川に沿って造られた東京極通りは、まさに、洛中の東の果てのラインを示します。すなわち、当時、東京極通・鴨川を越えてそれより東の一帯は「…

木魚歳時記 第1779話

寺町通 寺町通りは、川原町通りのわずか数十メートル西側を、南北に走る道路です。北は、東西に走る鞍馬口通りに始まり、南は、五条通りの手前で川原町通りと合流して終わります。寺町通りの一条通から南は、平安京の「東京極大路」とほぼ一致します。寺町通…

木魚歳時記 第1778話

河原町通(かわらまちどおり) 河原町通は、現在、京都市街を南北に貫くメーンストリートです。その河原町通りが、東西に走る今出川通(いまでがとおり)と交差する地点が「出町」です。ところで「川原町通」とは、その名が示すように鴨川の河川敷(河原)に…

木魚歳時記 第1777話

ちんとろ茶屋 昔、京都より若狭(福井県)に向かうには、二つのルートがありました。一つは、加茂川を北上して、上賀茂、貴船・鞍馬、久多から朽木を経て若狭(小浜)に到るルートです。これは鞍馬寺参詣(「鞍馬街道})ルートとも重なります。今も、出町の…

木魚歳時記 第1776話

鯖街道(さばかいどう) 高野川と加茂川の合流する処が出町です。その合流点に架かる出町橋の西詰に、幹のまわり四、五メートルもある柳の木があります。根元に「鯖街道口 従是洛中」と刻んだ碑(いしぶみ)があります。つまりここは、日本海で獲れた鯖を、…

木魚歳時記 第1775話

出町界隈(かいわい) 突然ですが(汗)。心気一転、木魚歳時記をリニューアルしました。筆者の生まれ育ち死ぬ(おそらく)「出町界隈(でまちかいわい」からスタートして、京都の神社仏閣(じんじゃぶっかく)を中心に「京のご利益(りやく)さん」を思いつ…