2014-01-10から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第1532話

蛇を指させば指が腐る そこまでいうことはないでしょう。蛇ちゃんがなんだか可愛そうな気がします。「蛇を見るとその日はよくない事が起こる」「白蛇は神様のお使い」「ながいものには巻かれろ」。などなど、蛇にまつわることわざはいろいろとあります。とこ…

木魚歳時記 第1531話

蛇の生殺し 蛇を生殺(なまごろし)、すなわち、生かしも殺しもせずにしておくと、よくないことが起こるといわれます。なぜでしようか。蛇にかぎらず、生き物が半生半死のまま放置されては困ります。昔から、蛇は、人間に痛めつけられてきた代表格だからでし…

木魚歳時記 第1530話

伏龍(ふくりゅう)鳳雛(ほうひ) 中国のことわざです。「伏龍」(ふくりゅう)とは、天に登る前に、まだ、淵の中に隠れ潜んでいる竜のことです。また「鳳雛」(ほうひ)とは、想像上の瑞鳥(ずいちょう)である鳳凰(ほうおう)の一方、すなわち「鳳」(ほ…

木魚歳時記 第1529話

河豚(ふぐ)は食いたし命は惜しし 河豚(ふぐ)の粋なところを食ってみたい気もするが、下手すると猛毒にあたるかもしれない。それは恐ろしい。転じて、これ以上ない男冥利に尽きるチャンスも、誰しも一度や二度は訪れるものです。「河豚を食らわば皿まで食…

木魚歳時記 第1528話

人と屏風(びょうぶ)は直(すぐ)には立たず なるほど、屏風(ようぶ)を立てるには、折り目を少々は曲げなければ立ちません。おなじように、人間も意思を曲げ適当に妥協をしないと世の中を渡ってゆけないこともあります。正しい理屈だからといって、自説を…

木魚歳時記 第1527話

羊を亡(うしな)いて牢(ろう)を補(おぎな)う 羊に逃げられてから柵の補修をする。つまり、過ちを犯してから悔い改めるということわざです。転じて、手遅れになってからことを始めるとうことわざとして用いられます。鶏(とり)インフルエンザの鳥舎の不…

木魚歳時記 第1526話

飛鳥故郷を過ぐるやなほ躑躅(てきちよく)徘徊す 躑躅(てきちよく)とは、足踏みをしながらためらうことであります。空を飛ぶ鳥でさえ、生まれ故郷の空を通過するときは羽ばたきをゆるめて飛ぶといいます。盆・正月にかぎらず、人は、交通渋滞すら省みず、…

木魚歳時記 第1525話

羊をして将たらしむ 狼に比べはるかに力の弱い羊を、狼の群れの大将に仕立て虎の群れに戦をいどむということわざです。出典は中国のことわざです。現実の社会においてもこうしたことはよくあります。一族会社にかぎらず、党理党略のからみ組閣などで、強兵の…

木魚歳時記 第1524話

腹の虫が治まらない そもそも人体の中にはどんな「虫」が棲んでいるのでしょうか?現実には、昔、お世話になった寄生虫であるとか、いろんな病原菌などが考えれます。しかし、ここでは、そうした生きた「虫」ではなくて、「腹の虫がびっくりする」「虫の居所…

木魚歳時記 第1523話

早起き鳥は餌に困らぬ 「早起きは三文の得」の諺(ことわざ)にあるとおりです。朝早くから餌を求めて活発に動く鳥たち・・こうした自然界の姿を見て生まれたことわざでしょう。因みに「早起三両・勤勉五両」のことわざもありますから、人間、早起きで、しか…

木魚歳時記 第1522話

馬銜(はめ)を外す 「馬銜(はめ)」とは、馬の轡(くつわ)の部分で、馬に直接くわえさせる金具のことです。これを外すと、馬は自由に走り回ることになり、操ることが出来なくなります。転じて、ものごとがうまくいきすぎると、興(きょう)に乗って度を過…

木魚歳時記 第1521話

初午(はつうま)の狸 「ことごとく、おいらの身の上は初午(はつうま)の狸だ」。という口上(こうじょう)があります。つまり、初午(はつうま)の日は、稲荷神社に盛大な祭りがあり、お稲荷さまの使いである狐はもてはやされるが、狸は手持ちぶたさでどう…

木魚歳時記 第1520話

裸馬に怪我なし 人や荷物を乗せていない馬は、金品を盗むことが目的の盗賊から襲われることはありません。したがって、馬そのものも危険な目にあったり、怪我をする恐れもないわけです。もちろん、裸馬とは、人間「無一物」の喩(たとえ)のことであります。…

木魚歳時記 第1519話

猫馬鹿坊主に火吹き竹 火吹き竹といっても、今ではわからないかも知れません。昔は、座敷の中央に囲炉裏(いろり)があり、その正面に座るのは、いつも、猫と、愚者と、僧侶であり、そばには火吹き竹が置いてありました。転じて、馬鹿も、坊主も、火吹き竹も…

木魚歳時記 第1518話

猫の首に鈴をつける イソップ物語の寓話(ぐうわ)にあります。ネズミたちが合議をしました。天敵であるネコが近づくことがわかれば大変に助かる。そこで、ある知恵者のネズミが考え出していいました。「ネコノ首に鈴をつければその音でネコの近づくのがわか…

木魚歳時記 第1517話

鼠ごっこ鼬ごっこ 「ねずみごっこいたちごっこ」は子どもの頃にした遊びです。二人が一組になって、一人が相手の手の甲(こう)をつまむと、今度は、もう一方の相手がお返しにつまみかえす・・ただそれだけの動作を果てしなく繰り返す遊びです。なんともたわ…

木魚歳時記 第1516話

馬を水辺にまで導くことはできるが、馬にその気がなければ水を飲ませることはできない なるほど、手綱(たづな)を取れば、馬を水辺にまで連れてゆくことはできますが、馬が、自分から水を飲みたい思わないかぎり、強いて水を飲ませるわけにはゆきません。古…

木魚歳時記 第1515話

鷽の雄は晴れを呼び、雌は雨を呼ぶ 鷽(うそ)はスズメ目アトリ科の小鳥です。昔から、ウソの雄が鳴けばその日は晴れ。ウソの雌が鳴けばその日は雨となるといいます。そうしたところから、俳句の世界では、ウソの雄のことを照鷽(てるうそ)と呼び、ウソの雌…

木魚歳時記 第1514話

犬のかけ尿 尿(ばり)とは、「ゆばり」。小便のことです。犬のマーキング行為は、テリトリー内の情報収集と、自己の縄張りを顕示するための大切な日課です。転じて、ところかまわず、相手かまわずマーキングする軽薄短小な人種(つまりぼくのこと)を揶揄(…

木魚歳時記 第1513話

犬も食わない 夫婦喧嘩は犬も食わない。食べられるものならなんでも食べるはずの犬ですら見向きもしないくらいですから、夫婦喧嘩ほど馬鹿げたものはないでしょう。転じて、だれからも相手にされないようなくだらないことを指していうことわざです。似たよう…