木魚歳時記

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木魚歳時記 第3822話

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 と、思いがけない宮の仰せに驚いて、
「ただ今けいこ中の未熟者で、それも手ほどきの師もなきひとりげいこの事、仰せは憚(はばか)りながらご辞退申し上げます。何とぞ他の上手にお仰せつけを」
「いや、たってそなたでなくてはかなわぬ」
と、かねてご用意のあった丹青や筆紙などを取り出させ、重ねての仰せに今はご辞退のすべもない。
(佐藤春夫『極楽から来た』)509

        たかんなの炊き込みごはん食らひたり

 「ボクの細道]好きな俳句(1572) 佐藤鬼房さん。「青森暑し昆虫展のお嬢さん」(鬼房) 作風は一転します! 最近では、青森も北海道も、暑いときは暑いようです。「昆虫展」と「お嬢さん」の取り合わせが、明るく楽しくて、しかも、少々マニアック。さて、田辺聖子さんが亡くなられました。あの『あかん男』で描かれた聖子ブシのことを懐かしく思い出します。

 白鳥(はくちょう)3  一度醒(さ)めた迷夢は、忽(たちま)ち蘇(よみが)える。なんとなれば、雲は間もなく姿を現わし、彼方(かなた)、水面の波紋が消えて行くあたりに、また一つ雲が出てくるからである。
 軽い羽蒲団(はねぶとん)に乗って、静かに白鳥は漕(こ)ぎながら、その方に近づく・・