木魚歳時記 第3620話

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 その十一月、われらの主人公たる美作の少年も早くも志学の歳十五歳に達していたが、いよいよ出家受戒の壇に登って、心をときめかしつつ円頓戒(えんどんかい)を受けた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)320

       仏塔の口ひらきたる花の昼

 「ボクの細道]好きな俳句(1370) 前田普羅さん。「山吹や根雪の上の飛騨の径」(普羅) 根雪の残る飛騨の山道をたどると、山吹の花が人知れず咲き誇っています。登山体験、もしくは、山深い飛騨の山村でこそお目にかかれる景色でありましょう。真っ白の雪に映える山吹の黄色そのコントラストがあざやかです。