木魚歳時記

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木魚歳時記 第3616話

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 憧れにあこがれてきたこの山上の聖域、そのかみの鎮護国家の道場とても、浄土ではない。時代の荒波は打ち寄せて、やはりもう平和な求道の地ではなく、内外に敵をひかえた油断のならない所と、少年は早くも甘い夢から覚めて厳しい現実の相を見抜きはじめていた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)317

       ふらここや到達点はゆづれない

「ボクの細道]好きな俳句(1366) 前田普羅さん。「虫なくや我れと湯を呑む影法師」(普羅) 影法師は、もちろん、作者自身の投影でありましょう。吾独り湯を呑む・・そこにあるのは虫時雨のみ。無欲無心の世界がひろがります。こうした心境に至りたい。嗚呼。