木魚歳時記 第3255話

f:id:mokugyo-sin:20171122064712j:plain

 「今日のことば」
    やがて、粟粒のようなものが、
    できはじめ、鼻は、
    毛をむしった小鳥を
    丸灸(やき)したような形である。
    「この毛をぬけということでござる。」
    と弟子は云う。
     (芥川竜之介『鼻』)抄10

 「ボクの細道」好きな俳句(1006) 大木あまりさん。「花こぶし汽笛はムンクの叫びかな」(あまり) 「ムンクの叫び」とは? あの名画のことを思い浮かべます。それに、白く咲きほこる、辛夷(こぶし)の花と、汽笛(きてき)と、この三つがそろえば、作者が何を何を示そうとしているのか? そんなことはもうどうでもよくなります。読者は好きなことを思い浮かべていればそれで充分です。

       水道の水そろそろと冷たくて