木魚歳時記 第2766話

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 (並ぶ応答―小編) ブッダは説く「偏見や伝承の学問や戒律の誓いや思想や、これらに依存して(他の説を)蔑視(べっし)し、(自己の学説の)暫定的結論に立って喜びながら、『反対者を愚人である、無能な奴だ』という。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(528) 高柳重信さん。「身をそらす/虹の絶顚/処刑台」(重信) この作品は幾度となくご紹介しました。それほど好きな作品です。それに「虹の絶顚(ぜってん)」とは! ご承知のように「分かち書き」の先駆者にして、いまだ後継者の出ないところが凄いと思います。映像化の時代「三行書き」がごく自然に行われる現今、短冊時代の名残ともいえる「一行書き」に固執する必要はありません。その意味でも俳句の歴史に残る俳人だと思います。  

        鑑真忌ひとり冷酒飲んでゐる  

                      鑑真忌(がんじんき)