木魚歳時記 第2690話

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 (ティッサ・メッテイヤ) 師(ブッダ)は答えた「かっては独り暮らしでいたのに、のちに淫欲の交わりに陥(おちい)る人は、車が道からはずれたようなものである。世の人々はかれを<卑しい人>と呼び、また<凡夫>と呼ぶ。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(454) 岩崎俊一さん。「少年のかさぶた痒く地虫出づ」(俊一) 「地虫」とは。例えば、蝉の幼虫のことを「地虫」と呼ぶことが多いようです。地虫が、堅い地表から出て蝉に羽化するのは至難のことです。さて、「かさぶた疼(うず)く」とは。これは比喩でしょう。つまり<そのこと>に好奇心旺盛な少年が興味にそそられるあまり<そのこと>に触れてしまい、おもわぬ「結果」と遭遇してしまう、と、そんなことでしょうか。 

        蟇みるなふれるなけとばすな 

                      蟇(ひきがえる)