木魚歳時記 第2382話

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 (サビア)師(ブッダ)が答えた「安らぎに帰して、善悪を捨て去り、塵(ちり)を離れ、この世とかの世を知り、生と死を超越した人、このような人がまさにその故に(道の人)と呼ばれる。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(153) 藤木倶子さん。「ふさふさと犬の尾がゆく枯野かな」(倶子) こんな俳句もいいものです。犬の尾がふさふさと揺れながら遠くなってゆく。枯野というロケーションと、犬の尾が遠くなるスローモーションの動き以外に「なんにもない」。だから余計にその光景があざやかに浮かぶのです。そして、作者が眺めている映像と、読者が想像する映像が、まるで、映画のワンシーンを見るようにぴったり重なるのです。

          京の臍六角あたり油照り 

                        臍(へそ)