木魚歳時記 第1526話

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飛鳥故郷を過ぐるやなほ躑躅(てきちよく)徘徊す

 躑躅(てきちよく)とは、足踏みをしながらためらうことであります。空を飛ぶ鳥でさえ、生まれ故郷の空を通過するときは羽ばたきをゆるめて飛ぶといいます。盆・正月にかぎらず、人は、交通渋滞すら省みず、故郷に帰りたがる気持ちもこれと似たものでありましょう。それほど、生まれ育った故郷はいいものなのです。さて「自分の顔を持て、自分の作りたい句を作れ」。とありました。

       黒猫の臀うらうらと漱石忌