木魚歳時記 第1146話

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六波羅蜜寺

 市聖(いちのひじり)と呼ばれ、民衆の中で念仏教化に務めた空也上人(くうやしょぷにん)が、この六道の辻に西光寺を開かれたのが始まりと伝えられます。
 六波羅蜜(ろっぱらみつ)とは、悟りにいたるための六種類の修行方法を指します。
 『元享釈書』(げんこうしゃくしょ)という書物に「空也上人が天暦五年(951)に、京畿に流行した疫病(えきびょう)の平癒(へいゆ)を願って、十一面観世音菩薩の像を造り、その像を安置した車を曳いて市中を回ったとの記述があるそうです。また、空也上人が念仏を唱えながら茶を点(た)て、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)に献じてから、市中の病人に飲ませたところ、疫病(えきびょう)が治まった」との記述もみられるようです。

      種まけば悪さ鴉のついてくる