木魚歳時記 第711話

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 お経を訓読(くんどく)、すなわち<読み下し>をしないのはなぜか?たしかに、お経は「音読」(おんどく)する場合がほとんどです。これには重要な問題点がいくつかあります。

  「されば人、一日一夜を経るにだに、
       八億四千の思ひあり」(謡曲『求塚』)

 教典は古代インド語で書かれたものが、漢字に訳されて日本に伝わりました。仏教経典の大部分はこの漢訳教典です。例えば、お経に「如是我聞」(にょうぜがもん)とあります。これを「我れ是くの如く聞けり」と訓読すれば、少しは意味がわかるものを「如是我聞」(にょうぜがもん)と音読するからなんのことやら・・ではなぜ訓読をしないのか?その理由はべつの機会に話します。

    冬鷺のうごきて魚の一つ減る