木魚歳時記

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木魚歳時記 第3003話

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 (学生モーガラージャの質問)ブッダが答えた「つねによく気をつけ、自我に固執する見解をうち破って、世界を空(くう)なりと観ぜよ。そうすれば、死を乗り超えることができるであろう。このように世界を観ずる人を、(死の王)は見ることがない。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(758) 金子兜太さん。「春あけぼの川舟に隕石が墜ちる」(兜太) 何を食べたらこんな発想が生まれるのでしょうか? 金子兜太さんの頭蓋骨の中を覗いてみたい欲求に駆られます。但し、凡人がいたずらに、奇を衒(てら)ってこの真似をするならば、惨めな結果となることは間違いありません。ブログ作者など、その愚を日常茶飯事に犯しています(汗)。

 「今日のことば」
         自分が大事よ。
         あなたはちがうの?
        (ココ・シャネル)

         春めくや六十路七十路九十路 

       六十路(むそじ) 七十路(ななそじ) 九十路(ここのそじ)

 

木魚歳時記 第3002話

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 (学生モーガラージャの質問)モーガラージャがたずねた。「このように絶妙な見者(みて)にお尋ねしようとここに来ました。どのように世間を観察する人を死王は見ることがないのですか?」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(757) 金子兜太さん。「三月十日も十一日も鳥帰る」(兜太) 「鳥帰る」は、秋に日本に渡ってきて(越冬し)、春に北方の繁殖地に帰る冬鳥のことです群れで帰るわけですから、いわば、あつまる地点が毎年さだまっていて、すごい数の渡り鳥が、今日一陣、明日二陣と北をめざすのでしょう。道中の無事を祈るのみです。

 「今日のことば」
         歩いたあとに
           一輪の花を咲かせたい  
         (石川 洋)

          春まけてへろへろ独り歩きかな

木魚歳時記 第3001話

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 (学生モーガラージャの質問)モーガラージャがたずねた。「この世の人々も、かの世の人々も、神々と、梵天(ぼんてん)の世界の者も、誉(ほまれ)あるゴータマ(ブッダ)さまの見解を知っていません。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(756) 尾崎放哉さん。「雀のあたたかさを握るはなしてやる」(放哉) 十姉妹(じゅうしまつ)を飼ったことがあります。ですから「あたたかさ」の感触はよくわかります。その感触を「あたたかさを握る」と字余とし、しかも「はなしてやる」となると、これはもう放哉さんの世界です。

 「今日のことば」
         恋人よ
         まだどこにいるのかもわからない 君
         一人でいるとき 一番賑(にぎ)やかなヤツで
         あってくれ
         (茨木のり子) 

         草の芽のほつほつぽつと狸谷

 

木魚歳時記 第3000話

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 (学生モーガラージャの質問)モーガラージャがたずねた。「シャカ族の方(ブッダ)に二度お尋ねしました。しかし、眼(まなこ)ある方(ブッダ)は説明してくださいませんでした。神仙(ブッダ)は、三度目のこの機会ですから、きっと説明してくださるでしょう。」( スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(755) 石田郷子さん「梅干すといふことひとつひとつかな」(郷子) 郷子さんの俳句は楽しい。さて『木魚歳時記』の風評です。おしなべて「写真がきれいですね!」。そこで「文章とかは?」と迫ると「・・・・」。つまり<あかん>のです(汗)。「むつかしいことやさしく。やさしいことをより深く。より深いことを楽しく。」(井上ひさし)。余日のあるかぎり『木魚歳時記』ぼつぼつ楽しく続けてまいります。

 「今日のことば」
           一つのことを、
           一生やり続けられると
         確信する日がくる。
         (スティーブ・ジョブズ)

         いぬふぐりほどに怪しき童かな

                   童(わらし)

木魚歳時記 第2999話

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 (学生ボーサーラの質問)師(ブッダ)は答えた「無所有の成立するもと、すなわち『歓喜は束縛である』ということを知ったそのバラモン(修行者)には、(ありのままに知る)智が存在する。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(754) 岡本 眸さん。「日曜といふさみしさの紙風船」(眸) ある年齢になると(とりわけ独り暮らしの生活なら)一日が早く過ぎるように感じるのでしょう。たしかに、平日と週末(土日)の<めりはり>がなくなる気もします。そんな時には、子どもの頃を思い出し、紙風船でも折ってみましょうか!

 「今日のことば」
         一人でいるのは賑(にぎ)やかだ
            誓って負け惜しみなんかじゃない
         一人でいるとき淋しいやつが
         二人寄ったら なお淋しい
         (茨木のり子)

         風びゆうびゅう又三郎の卒業す

 

木魚歳時記 第2998話

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 (学生ボーサーラの質問)師(ブッダ)は答えた「ボーサーラよ。すべての(識別作用のありさま)を知りつくした全き人(ブッダ)は、かれ(修行者)の存在を知っている。すなわち、かれ(修行者)は解脱(げだつ)していて、それをよりどころにしている。」(スッタニパータ)

 ボクの細道]好きな俳句(753) 大野林火さん。「城ある町亡き友の町水草生ふ」(林火) 旧友はすでに亡くなられたのでしょう。かって亡き友が住んだその町は城下町であった。(作者は)その町を久しぶりに訪れた。城下町のどこを探しても旧友の姿はない。しかし、お堀には、昔のままに「水草」(みずくさ)がおい茂っていた。

 「今日のことば」
         雪のうちに
         仏のみ名を称ふれば
         積もれる罪ぞ
         やがて消えぬる
         (法然上人)

         春めくや雀群がる加茂街道

木魚歳時記 第2997話

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 (学生ボーサーラの質問)ボーサーラがたずねた。「物質的なかたちの想いを離れ、身体をすっかり捨て去り、内にも外にも『なにものも存在しない』と観ずる人(修行者)の智を、知りたいのです。シャカ族の方(ブッダ)よ。そのような人(修行者)はさらにどのように導かれねばなりませんか?」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(752) 岩田由美さん。「春なれや水の厚みの中に魚」(由美) 春の小川は水かさが増して流れます。そんな小川の中に、はや、うごきはじめた魚影を見たというのです。水かさの増したことを「水の厚み」と切り取ったのはさすがです。17文字の中に作者のやさしい気持ちが感じ取れて楽しい作品です。

 「今日のことば」
         今日を
         自分の最高に生きる 
         (石川 洋) 

          囀りやカアと鴉の勘左衛門