木魚歳時記第4824話 

 松虫、鈴虫の二女は粉河寺にあって道心堅固に念仏修行をしていたが、その後の安楽房や住蓮房の消息を知りたさに上洛して、彼らが死刑のの事を知り二女は相携(たずさ)えて鹿谷(ししがたに)に赴き、安楽寺庵室の前に後追い心中をして果てたのは、いよいよ世上の怪風聞の確実を裏書きするような結果となってますます上皇のおん憤りを増した。(佐藤春夫『極楽から来た』)1457

              老鶯の老鶯だけにある愉悦  愉悦(ゆえつ)

 「老鶯」(ろうおう)は夏季となります。鶯の初音は春季です。チッ、チッ、と今だ未熟ですが、男からちやほやされます(汗)。ぼくは、昔「都おどり」で出合った「老鶯」つまり夏鶯(なつうぐいす)のしぶい声がいまだ耳に残っています!