六波羅とても常備の兵力は多寡(たか)が知れたものである。短兵急に虚を突いて火でもかければ、平家の覆滅も案外、手もないものというのが、西光法師の作戦なのである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)964
お坊さまここよここよと墨とんぼ
「ボクの細道]好きな俳句(2053) 永田耕衣さん。「椎茸の見給うは我が和服かな」(耕衣) へっ、和服に威儀を正したわが身に目をつけてれるのは椎茸(しいたけ)だけなの? ボクは、自分のカラを破ることが不得意なタイプです。どちらかといえば周囲の視線を気にします。ですから「墨とんぼ」(翅黒とんぼ)のようなマイノリティーのトンボに惹かれます。
しんじつは、こればかり、
みてうやまい、きいてうやまい、
なむあみだぶつ。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)