木魚歳時記第4264話

f:id:mokugyo-sin:20200920063911j:plain

 というのは、この藤原師高は院の寵臣で股肱(ここう)たる西光法師の長子で目代はその弟であったからである。延暦寺は院の処置を不満として山法師どもを繰り出させた。事を好む山法師どもは得たりとばかり、神輿(みこし)をかつぎ出してきらら坂を下った。
(佐藤春夫『極楽から来た』)921

       山奥で樒の花を見つけたり  樒(しきみ)

 「ボクの細道]好きな俳句(2005) 池田澄子さん。「日と月のめぐり弥栄ねこじゃらし」(澄子) 「弥栄(いやさか)」とは、結婚披露宴の乾杯の音頭などで「御両家の弥栄を祈念して」と用いる・・あれのことです。太陽と月の運行が「いやさか」でければ人類の存亡はありません。「ねこじゃらし」(秋季)との取り合わせが絶妙です。

     まいりました。
  ゑちご、こゑしや(恋しや)、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)