木魚歳時記第3985話

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 と、最初に院が少年の日懿子(いし)を死なせたことなどをしめやかに仰せられ、小侍従の番になって人々が、
「さあ、ここらにはすばらしいタネがありそうなののですな」
といいかけると、小侍従はニコリと笑い。
(佐藤春夫『極楽から来た』)660

       雪の中荒くなりたる俺の息

 「ボクの細道]好きな俳句(1733) 与謝蕪村さん。「五月雨や御豆の小家の寝覚がち」(蕪村) 自然詠です。

      わが身を愛する人は

      守るべきことを慎み守りなさい
      解脱しよようと願うならば
      正しいことを学んで休んではならない(ブッダ)

今の蟻と蝦蛄(しゃこ)の子2 「ぼくたちはもうラ・フォンテエスの時代に住んでいるんじゃないからね」と、懐疑主義者の蝦蛄の子が言う。「勿論(もちろん)、君が恩知らずだって言うんじゃないよ。だけど、僕を撃ち殺そうとしている漁師の踵(かかと)にいったいどうして食いつくつもりだい。今時の漁師は、裸足じゃ歩かないぜ」