木魚歳時記 第3430話

f:id:mokugyo-sin:20180517045631j:plain

 童子はひとり捨てられているような気持ちで、しょざいない。といって、今さら今までのように小矢を選ぶわけにもならない。こんな時、彼はひとり房に帰って、師匠が与えた書物を取り出してこれに目をさらすより仕方がなかった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)133

      猩々に鬢のほつれや花吹雪

「ボクの細道]好きな俳句(1179) 茨木和生さん。「傷舐めて母は全能桃の花」(和生) 「桃の花」が効いています。恥ずかしながら、ボクは幼少のころ(戦後)蟯虫(ぎょうちゅう)を飼育(体内に)していました。こうした寄生虫は、夜、おふとんで体が温まると「水戸さま」あたりにお下がりになります(産卵のため)。当然、あたり(水戸さま)がむず痒い。そんなときも母(添い寝)は全能でした。