木魚歳時記 第1689話

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  月光(こわ)が怕くて母へ逃げこみぬ  八田木枯

 俳句には写生が大切といわれます。作者が見たもの、感動したものを読者に伝えるのではなく、読者に想像(共感)してもらう必要があります。作者は見たものを俳句の言葉にします。読者は作品のわずかな言葉から、読者の記憶にある具体的なイメージを呼び起こします。読者の頭の中でそのノイメージがくっきりと像を結ぶことが出来れば写生は成功です。すなわち俳句は成功したのです。

     神木のど真ん中に蜂の巣が