泥鰌浮いて鯰も居るというて沈む 永田耕衣
昔から、学校に行かない子どもはいました。ぼくも小三のとき学校に行かず落第をしました。近くの川で、毎日、泥鰌(どぜう)獲りをして暮らしました。川底の石をのけると、たいていは縞泥鰌が潜(ひそ)んでいました。ときおりアブラ泥鰌に遭遇するとわくわくしました。泥鰌は酸素が足らなくなると、空気を吸いたくてなり水面に浮かびます。そこでついでに、鯰が底に隠れていることまでバラしてしまいます。
泥鰌浮いて鯰も居るというて沈む 永田耕衣
昔から、学校に行かない子どもはいました。ぼくも小三のとき学校に行かず落第をしました。近くの川で、毎日、泥鰌(どぜう)獲りをして暮らしました。川底の石をのけると、たいていは縞泥鰌が潜(ひそ)んでいました。ときおりアブラ泥鰌に遭遇するとわくわくしました。泥鰌は酸素が足らなくなると、空気を吸いたくてなり水面に浮かびます。そこでついでに、鯰が底に隠れていることまでバラしてしまいます。