2018-02-01から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第3325話

弓削も稲岡もわずか二十戸かそこらの小さな家々が、あちらの山すそ、こちらの森かげというふうにちりぢりばらばらである。このころの一戸は人数が多かったとはいえ、二十戸でせいぜい四、五百人であった。 それがすりばちの底のネコの額(ひたい)ほどのやせ…