木魚歳時記第4082話 

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 水のせせらぎが耳に快く目ざめた一日、法然はいつもの道を変えて北に向い、横川中堂から大宮の流れにそうて日吉大社から坂本を目指した。いつもより一時間あまり早く起きたので、美しく晴れ渡った空に誘われて、遠行を企てたのであった。
 途中、何ごころなく見おろした湖が晴朗の天を、光り澄み通り青み映して限りなく美しいのを見て、彼は思わず、
(佐藤春夫『極楽から来た』)749

       羊日の九時半ごろにもう寝てる  羊日(ようじつ)   

 「ボクの細道]好きな俳句(1828) 稲畑汀子さん。「見られゐて種出しにくき西瓜かな」(汀子) 口に含んだ種をプッとやれずに困っている様子が浮かんできます。何気ない日常の仕草を詠った作品はいいですね。俳句はこのように楽しく読めなくては・・と思いまうが、ボクは頭が柔軟ではありません。易しいことまで難しくしてしまいます(汗)。

  あさましや、
  わしのこころわ、
  せかいのごとく、
  それをつつんでくださるをじひ、
  ごをんうれしや、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)