門を出るに当たっては、必ず、保元の乱の後、為義が、斬られる前日一夜をこの門前にたたずみ明かしたと聞いたうわさが思い浮かんで心を痛めるのであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)748
相棒の直す化粧に淑気かな
「ボクの細道]好きな俳句(1827) 稲畑汀子さん。「三椏の花三三が九三三が九」(汀子) 「じゃんけんに負けて蛍に生まれたの」(池田澄子)の俳句を思い出します。「三椏」(みつまた)の花は、なぜか、ばらばらと離れて花ひらきます(そのように思えます)。そのことを「九九」で示されました。まことに楽しいかぎりです。
め(目)にみゑの(ぬ)、なむあみだぶに、
つつまれて、なむあみだぶの、
なかで、ねんぶつ。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)