木魚歳時記第4067話

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 「ときに法然。そなた山に帰って来て今度は何をする気か」
「やっぱり『要集』や『止観』の巻は手から離しませんが、博く読みあさる気はなくなりました。諸山お法蔵(文庫のこと)もおおかたは見ました。奈良で蔵俊などの学匠にも会って、学問というものの限界もわかりましたから、今度は修法を行じて見たいと思います。修法には何か別のものがありそうな気がしますから」
 聞き終わって叡空は深くうなずいた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)734

       忖度は下司の勘ぐりブロッコリー  忖度(そんたく)

 「ボクの細道]好きな俳句(1814) 稲畑汀子さん。「がたと榾崩れて夕べなりしかな」(汀子) 櫂さんの作品は「骨っぽい」ので好きでした。また、汀子さんの作品は、そのまんま鑑賞できるので好きです。北国の暖炉でしょか? 榾(ほだ)が燃え尽きて崩れる、その瞬間に、ああ、もうこんな時間になった、夕餉のしたくを・・

 カナリア15 そいつを私の所に届けてくれるのはやめたほうがいい。
 私は、なんにもお礼なんか出さないばかりでない。私はそんな鳥は一向知らぬと言いきってやる。