木魚歳時記第4036話

f:id:mokugyo-sin:20191119060444j:plain

 折からそこへ隆房の少将(中宮の妹婿で藤原氏)が中宮から主上のお使いとしてお手紙を持って来た。それをそのまま呼び込んで来て、音でさまざまな遊びをし尽くした果は、昔や今の物語りなどをして明け方までぼんやりながめていたところ、花は散るも散らぬも同じ色見渡され、月も一つにかすみ合いながら、ようよう山際が白んできたのが、いつものこととはいいながらたとえようもなく趣が深かった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)704

       もみづるゝ京見峠を越えにけり

「ボクの細道]好きな俳句(1782) 有馬朗人さん。「村人に永き日のあり歓喜天」(朗人) 「歓喜天」(かんぎてん)はヒンドウー教の影響を受けた仏教の守護神の一つです。いろいろな守護神像として登場いたしますが「男女和合像」として描かれる場合があります。ボクの師匠(親父)は、この大聖歓喜天(聖天)を裏堂にお祀りしていました。

 ひなげし2  風が吹くと、彼らは飛んで行く。そして、めいめい、気がむけば、畝(うね)のへりで、同郷出身の女、矢車草とつい話が長くなる。