木魚歳時記第4011話

f:id:mokugyo-sin:20191026071930j:plain

 三十三間堂の蓮華王院もこの地と法皇の法住寺院御所との間に六波羅の近くに在った。
 法住寺院は六波羅の南十余町に上がる土地で、もと種々の建物のあったところへ、強引に割り込み、ためにもとの建物を壊させ、人々のうらみを買った。蓮華王院はこの法住寺御所の西北の一部を無理に占めたものなのである。
 いうまでもなく、これらもみな清盛の政策として、上皇を自家の近く置き奉ろうとするためであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)684

        草の花みんな優しく咲きにけり  

 「ボクの細道]好きな俳句(1758) 秋元不死男さん。「白飯に女髪かくれて四月馬鹿」(不死男) ふむ。戦後は食糧難でした。銀シャリ(白い飯)などの入手は至難のことでした。ところが、真っ白なシャリと、ちゃぶ台に顔を伏せた妻の髪に「白いもの」が・・苦労かけてきました。嗚呼、詮索はすまい、今日は「四月馬鹿」なのです。

鹿7 「実に残念だよ!」と、私は彼に向って叫んだ。「僕はもう、二人で一緒に道を歩いて行くところを空想していたんだぜ。」