薩摩守忠度との艶名が果たして事実であったかどうかは知らない。しかし忠度ほど若くはなかったが、少年時代から美福門院の目にとまっただけに、高雅優美という点にかけては忠度以上であった隆信と小従寺との関係はかくれもない事実であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)651
夜神楽や踊る阿呆に見る阿呆
「ボクの細道]好きな俳句(1724) 与謝蕪村さん。「夏河を越すうれしさよ手に草履」(蕪村) やさしい作品です。
いま悔い後に悔いる
悪をなすと二回悔いることになる
自ら災いをなすと
罪を受けて苦悩することとなる(ブッダ)
蟋蟀(こおろぎ)7 で、滑車の軋(きし)む鎖(くさり)で、地の底へ降りる。
あとはなんにも聞こえない。
静まり返った野原には、ポプラの並木が指のように空に聳(そび)え、じっと月の方を指している。