木魚歳時記 第3919話 

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(三)頼政は譜代の部下たる猛卒部隊で保元の乱にも活躍した渡辺薫を率いて「大内山の守護」に任じていた。しかしこれは官職ではなく、禁中の近衛長のようなもので、彼の武勇と家柄を買われた名誉職のようなものであったらしい。それとも禁中に近づこうとの自発的な奉仕であったやも知れない。いずれにせよ、守護でありながら、久しく昇殿をゆるされることもなかった。
 思うに、彼は院のお覚えがめでたくておと院の方へは既に昇殿がかなっていたのが、かえって禁中で冷遇の原因にもなったのであろうか。
(佐藤春夫『極楽から来た』)600

         さつきから羽黒とんぼの後につく

 「ボクの細道]好きな俳句(1668) 後藤比奈夫さん。「園児らの絵の春山は汽車登る」(比奈夫) 園児らの描きそうな絵です。春山を大きく描いて、汽車が真ん中の急坂を登るところが描かれています。さて、花野原のお話。花野原の小径を、さきほどから、羽黒とんぼについています。どこまで行くのでしょうか? もしかしたら、花野の果てにあるという桃仙郷まで・・

 鼠3(ねずみ) やがて床(ゆか)へ飛び降り、台所の敷石の上を駆け回る。それから窯(かまど)のそばへ移り、流しの下へ移り、皿の中へ紛れ込む。で、次々に、だんだん遠くへ偵察を進めながら、次第に私の方へ近づいて来る。