木魚歳時記 第3898話

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 信西にも少し天皇を理解する能力があり、また少し人生を知っていて、義朝が彼に差延べた手の処理を誤らなかったならば、平治の乱も彼の身の破滅もなかったであろう。
 美福門院が血のつながらない育ての孫守仁を立皇太子の事は既に記した。
それ故、皇太子が十六歳になると、ご在位まだ四年にしかすぎない壮年のご白河天皇に対して皇太子へご譲位の要望があった。美福門院はさすがに露骨ではなかったが、皇太子側近の経宗、惟方の輩はあからさまにその様子を示した。
(佐藤春夫『極楽から来た』)581

         片かげにバイク止めたる宅配便
  
 「ボクの細道]好きな俳句(1647) 森 澄雄さん。「水打つてあそびごころの見えており」(澄雄) 料亭ならいざしらず。自宅の前に打ち水をする習慣は少なくなりました。揚句は、打ち水をする主人公の客を迎える「下心」が透けて見える? 多少、皮肉っぽい鑑賞? ともかく、偉大な俳人の森 澄雄さんの作品について勉強してまいります。

 羊(ひつじ)7 一房の羊毛がまた群れを離れたと思うと、白い泡となって空を翔けながら、やがて煙となり、蒸気となり、ついにはなんにも無くなってしまう。もう脚が一本外に出ているだけだ。

 ブログ筆者より(御礼)

 謹啓 ブログ『木魚歳時記』は、①『極楽から来た』、②ブログ筆者俳句(太字)、③「ボクの細道]、④(ルナール『博物誌』)、⑤写真、と、更新して来ました。とりわけ『極楽から来た』は、漢字多用に加え、分割掲載のため難解かと推測します。また、ブログ筆者の俳句(太字)は、すでに「キャッチコピー」(散文)化し、自己流の「俳句もどき」に堕したと自覚しております。ともあれ、このブログは、大切な『極楽から来た』が終るまで、今、しばらく更新するつもりで居ります。引きつづきご笑覧ください。なお、末尾ながら、ブログをご訪問下さる各位に対し、この紙面をお借りして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。 敬白