木魚歳時記 第3861話

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 「御辺(ごへん)は兵庫守か、源氏勝なば一門なれば内裏に参らん。平家勝なば主上おわせば六波羅へ参らんずと、戦いの勝負を疑うと見るは如何。およそ武士は二心あるを恥とす。ことに源氏の習いはそうず。寄れや、組んで勝負せん」
 とののしり挑んで、その場のはずみ是非なく平家に味方したと頼政によい口実を与えてしまった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)545

        クーラーの部屋で濃い目のカプチーノ

 「ボクの細道]好きな俳句(1610) 三橋敏雄さん。「あぐらゐのかぼちやと我も一箇かな」(敏雄) 「あぐら」坐りする吾も、「でん」と置かれた南瓜(かぼちゃ)も、世の中で唯ひとつ! つまり、個性の尊重「唯我独尊」(ゆいがどくそん)を説かれたのが、ブッダ(釈迦)教え、すなわち、仏教であります。さて、西田哲学の継承者、上田閑照さんが亡くなられました。晩年、先生は「家内も、その辺で静かに喜んでいますよ」。と、頭の上(天国)を指さされたとか!  偉大な哲学者にしてしかり。 ボクは、(天国について)大変に興味があります。

 牡牛(おうし)1  釣師は足どりも軽く、イヨンヌ河の岸を歩きながら、糸先の銀蝿(ぎんばえ)を水面にぴょいぴょい躍らせている。 その銀蝿は、ポプラの並木の幹に止まっているやつをつかまえる。ポプラの幹は、しょっちゅう家畜どもにからだをこすりつけられて、てらてら光っている。(ルナール『博物誌』より)