木魚歳時記 第3855話

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 そのころ六波羅には上皇主上おそろいのうえ、関白以下の公卿みな集まってさながら御所で、朝敵討伐の勅が邸の主清盛に下っていた。
 ものの見事に出し抜かれて「内裏ニハ信頼、義朝、師仲、南殿ニ虻(あぶ)ガ目ヲ抜カレタ」ような間抜けな面をしていた。この時、義朝は信頼を、
「日本第一のこの不覚人めが」と面罵(めんば)しつつ、これに加担した身のうつけ面を二十六日の凛冽(りんれつ)な朝風に吹かれていた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)539

        ひまわりのあれよあれよと天空へ

 「ボクの細道]好きな俳句(1605) 三橋敏雄さん。「春山を越えて土減る故郷かな」(敏雄) 作者の故郷は、「ポツンと一軒屋」の過疎化の山国なのでしょうか? 故郷に入るなり田畑の痩せた風景が続きます。さて、寺町通りの東に「河原町通り」(南北)があります。文字通り鴨川に沿った、京都(南北)のメーン通りです。戦後(2次大戦)は路面電車やトロリーバスも走っていました。。ボクは路面電車のレールに「釘」(くぎ)を置いて電車(重量)に敷かせ(クギを)「マイ手裏剣」をこしらえて遊んだことを覚えています。よく、まあ、お巡りさんに捕まらなかった(汗)。それでも電車が接近する瞬間はドキドキしました(汗)。

 水の虻(あぶ)1  牧場の真ん中にはたった一本の槲(かしわ)の木があるきりだ。で、牛どもはその葉蔭(はかげ)をすっかり占領している じっと首をたれ、彼らは太陽の方に角を突き出す。 これで虻さえいなければ、いい気持ちだ。