木魚歳時記 第3853話

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 火事場に近くうろうろする女房車を怪しみ、み車のみすをすかしてうかがった者もあったが、平素主上を拝したこともなし、おん年十七歳で美しくましました天皇を、まことの女人と思い誤って見逃したのは無理もなかった。
 同時に上皇も同じく女房車に美福門院やおん姉君上西門院と御同車で、被衣(かつぎ)を召されて、清盛がたの者に護られながら太政官庁を脱出して六波羅に入らせた。この瞬間、清盛方は官軍、信頼と義朝は反乱軍となったわけである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)537

        吾輩はあともどりせぬ油虫

 「ボクの細道]好きな俳句(1603) 三橋敏雄さん。「蒲団着て先ず在り在りと在る手足」(敏雄) なるほど。寝床(冬の)に入ると、こつぽりお蒲団(ふとん)をおぶり、じわ~っと体が温まると至上の幸福感を味わうものです。五体満足(どこも痛くない)幸せなどなど・・さて、夏井いつきさんのプレバト(木曜・4CH)は面白い。夏井さんは「映像」ということをさかんに言われます。17文字が「映像を結ぶかどうか?」これがなかなか出来ません!  凡人(ボク)には・・

 牛(うし)6  違う。確かに別のものだ。 カストウルはいつもの相棒と勝手が違うので、顎(あご)を動かすのをやめる。するとその時、自分の眼のそばに、まるで見覚えのない牛の濁った眼が見える。