木魚歳時記 第3847話

f:id:mokugyo-sin:20190709063822j:plain

「こちらにも」
 と、別の櫃(ひつ)を次々と開けさせると、それには弓五十張とそれひ相応するだけの矢やら物の具一式があったのを取り出した。一同の士気は大いにあがる。清盛も大満悦で、この周到な用意を賞すると、家貞は、
「みなおん曹司さま(重盛のこと)のお指図でした」
という。かくて清盛の一行は人々も目を見はる完全な武装で、十二月十七日凱旋部隊のように旗鼓堂々と都入りした。
(佐藤春夫『極楽から来た』)531

        老いてなほカンナの赤に嵌りけり  嵌(はまる)

 「ボクの細道]好きな俳句(1597) 三橋敏雄さん。「腿高きグレコは女白き雷」(敏雄) 「腿(モモ)高き」とは? (長身の女性の脚を)ローアングルで見上げた? グレコとは『聖女受胎』など好んで描いた、エル・グレコのことでしょうか? 雷鳴と稲光の中で、グレコ作品の「腿高き女」を鑑賞するとは! これほどの臨場感はないでしょう。さて、お爺さん眉毛が長いのは?  眉毛の長さは1センチくらいがふつうです。長い場合でも、4、5センチほどてす。かって村山首相の眉毛は7センチのあったとか? ところで、眉毛は人間だけのもの。眉毛が長くなるのは、伸びた眉毛が抜け落ちるのを忘れれたから? そこで眉毛が長くなってしまう。それだけのことです(笑)。

 牝牛(めうし)9 彼女は、私に角を掻(か)いてもらうのが好きである。私は少し後ずさりをする。彼女が嬉しそうに寄って来るからである。大きな図体(ずうたい)で、おとなしく、いつまでも黙ってそうさせているので、とうとう私は彼女の糞(ふん)を踏んづけてしまう。