木魚歳時記 第3831話

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 彼は到底信西に比較すべき人材ではなかったが、うぬぼれのない人間はなく、身の程も知らずおん寵になれて近衛大将などの重い地位を望むのを、信西は私心ではなく、天皇に信頼の重要を常においさめ申していた。信西が天皇を「和漢の間比類なき暗王云々」と評し奉るのも信頼(のぶより)の事に関してであった。これを知って信頼は常に信西を恨み、これを君側から除くことを考えていた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)518

        月ヶ瀬の山川峰や烏梅落つ  烏梅(うばい)

「ボクの細道]好きな俳句(1581) 佐藤鬼房さん。「不漁の朝餉鍋墨につく静かな火」(鬼房) 魚船は暗いうちに出航して、魚を獲り、そのままま港に帰るのがふつうです。ところで、不漁の朝は、「賄い」(漁師飯)の炭火の熾りも静か・・さて、朝ドラ(NHK)の主人公はマンガ映画作成のアニメーターさんのようです。コミックスといえば、ボクは、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(『こち亀』)の単行本(ジャンプ・コミックス200巻)を140巻近くまで読破した記憶があります。なんの自慢にもなりませんが(笑)。

 犬(いぬ)4  わたしはポアンチュウを一つひっぱたく。父は足で押しのける。おふくろは叱りとばす。姉は空(から)のコップを彼の鼻先に突きつける。