木魚歳時記

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木魚歳時記 第3824話

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 「衰えは髪かたちばかりかわ」
 と仰せられ、さて、つとお立ち遊ばされた時であった。召されていた白づくめた絹五重のひねりがさねは、ぱらりとほどけ落ちおん足のぐるりにまつわって、宮は淡雪の庭か霙の渚の水沫(みなわ)のなかに裸形で下り立たれたかのようであった。ほほ笑んでおん無言に、これも描けよと仰せられるかにおぼえて無心に筆を走らせた。かがやくような白い胸のふくらみにはみどりの影淡く、めでたくももいみじきけだかさに、わが心の臓(ぞう)はあやしくも高鳴った。
(佐藤春夫『極楽から来た』)511

        日傘さすどこか怪しきお婆さん

 「ボクの細道]好きな俳句(1574) 佐藤鬼房さん。「月夜しぐれ銀婚の銀降るように」(鬼房) 結婚して25年。それを「銀降るように」と描写されたところが美しい。さて、プレバト(木曜・4チャンネル)の夏井いつきさんの俳句の時間は楽しい。解説と添削は、まさに「神業」に近い。俳句をわかりやすく、初心者のわかるところに引き寄せた功績はすばらしい! さらに、俵万智さんによる短歌の番組(土曜日)も始まるようです。面白くなります。

 白鳥(はくちょう)5  彼は潜(もぐ)る度ごとに、嘴(くちばし)の先で、養分のある泥の底をほじくり、蚯蚓(みみず)を一匹咥(くわ)えて来る。彼は鵞鳥(がちょう)のように肥(ふと)るのである。