木魚歳時記 第3811話 

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 父祖の才能を受け、また幼少で苦労した隆信が早熟であったのは怪しむには足らないが、彼は早く十二、三歳のろから、後年その方面に巨匠として幾多の名作を遺している画道、特に肖像画家としての天才を発揮しはじめて、その神童のほまれは上流社会に喧伝(けんでん)されていた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)499

        草むらのこの花かはい踊子草 

 「ボクの細道]好きな俳句(1562) 石原八束さん。「雁も舟も海峡わたるとき迅し」(八束) 海峡では、潮の流れも速いし、船舶は、ひとつ間違えば海難事故ににつながるわかりません。ですから、海峡を船が通過するときも、緊張感に包まれて疾(はや)く過ぎるように感じるというのです。ですから、海峡の要所には灯台を設けて目印としたのでしょう。これを比喩として、雁(かり)が海峡を渡るときも、「海峡わたるとき迅し」とされたのでしょうか? 

 鳩(はと)6  そのさまざまな鳩も、初めは面白いが、しまいには退屈になってくる。 彼らはひとところにじっとしていろ言われても、どうしてもそれができないだろう。そのくせいくら旅をして来ても、一向利口にならない。