木魚歳時記

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木魚歳時記 第3751話 

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 もう少し下世話にいえば、あの乱は、隠居と本家との支配権の対立に、隠居の愛妾(あいしょう)と本家の若旦那とが争うなかに両家の番頭が飛び込んでかえって談合を困難にし、収拾のつかなくなったところで双方から両家の腕自慢の下男が出て腕力沙汰でけりをつけた。その働きによって、下男たちは番頭に格上げ、番頭どのは自然と格下げとなり、武家と貴族たちとの地位は、この時、一挙に逆転した。
(佐藤春夫『極楽から来た』)445

       風見鶏さくら吹雪の真ん中に

 「ボクの細道]好きな俳句(1501) 阿部完市さん。「夕焼けビルわれらの智恵のさみしさよ」(完市) 夕焼けに照り映えるビルの美しさは圧倒的です。人智を超えた大自然のドラマチック・エモーショナル(感動の世界)です。そのことと、人智「さみしさよ」との対比が伝わります。

 (序)影像の狩人3 それから今度は小川の影像の(すがた)をつかまえる。それは曲がり角ごとに白く泡だちながら、柳の愛撫(あいぶ)の下で眠っている。魚が一匹腹を返すと、銀貨を投げこんだようにきらきら光り、細かい雨が降りだすと、小川は忽(たちま)ち鳥肌をたてる。