木魚歳時記 第3744話 

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 しかも美福が四の宮の支持者になって俄然有力である。美福は生さぬ仲の皇子とはいえ、四の宮の見どころを見、また愛児を呪い殺した新院の直系よりは四の宮を推す。いや別にもっと理由もあった。
新院がたとい躍起になり、世間がそれをどれほど支持しようとも、その生母兵衛佐局(ひょうえのすけのつぼね)が氏も素性も知れないとあっては、他に皇子皇女が絶無でない限り、重仁親王はまるで問題外である。それを知って新院は自身重祚(じゅうそ)と乗り出してきた。とかく頼長の智謀は厄介である。
(佐藤春夫『極楽から来た』)438

       唐黍をほくほく噛んで空也の忌 

 「ボクの細道]好きな俳句(1494) 安住 敦さん。「雪の降る町といふ唄ありし忘れたり」(敦) 「雪の降る町」は有名な童謡です。ところで童謡に唄われる「雪」は季語となるのでしょうか? だれでも知っている童謡ですから、確かに「季感」は充分にあります。まっ、そんなことはどうでもいいことです。さて、ハトを裏返す(手のひらに上向けにする)と、じっとうごかないでいます。これはボクもハトを飼ったことがあるのでわかります。この「死んだふり」はハトの防衛本能の一つでしょうか? 悪賢い手品師が、このハト本能をうまく利用したのです。