木魚歳時記 第3708話 

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 法然は求道の焦燥と時代の不安とに堪えずこの間はわずかに一夕の参籠ですました釈迦堂に今一度おちついて、すくなくとも十七日の参籠をしようと再び山を下った。そうして今度はそのまま南都ではなく宇治の法蔵に行き、帰るさいには仁和寺(にんなじ)の法蔵に立ち寄った。
(佐藤春夫『極楽から来た』)405

       釈迦堂の三千礼や寒念仏  念仏(ねぶつ)

 「ボクの細道]好きな俳句(1459) 矢島渚男さん。「山国に来て牡蠣の口かたしかたし」(渚男) 山国では牡蠣(かき)が珍味となるに違いありません。ところで「牡蠣のように口が堅い」の譬えがあります。一村、十数戸の山国ともなれば、他国者にはカキのように口が固い時代もあったことでしょう。さて、テントウムシについて。テントウムシ(天道虫)は、その鮮やかな色彩と可愛げな動きからみんなに愛されます。ところが、鳥などの敵に襲われると刺激性の強い液を出すそうです。天敵から身を守るために「食べればまずいよ!」のシグナル(色・模様)を発信しているのです。人間社会にも似たようなことが・・