木魚歳時記 第3704話 

f:id:mokugyo-sin:20190216084601j:plain

 さて山に帰ってみると、第三の師匠皇円が永年苦心して推敲(すいこう)した『扶桑略記』(ふそうりゃっき)の完稿を残して、乱後、成道の困難に絶望した結果、五十七億七千万年後に下降(げこう)するという弥勒菩薩(みろくぼさつ)を待つために蛇身を受けて遠州(えんしゅう)の桜ヶ池に身を沈めたという話を師匠叡空から聞かされて驚いた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)401

        ざざ虫やこ宵わが身の果つるかも

 「ボクの細道]好きな俳句(1455) 矢島渚男さん。「船のやうに年逝く人をこぼしつつ」(渚男) 年逝とは歳の暮れ、つまり、年末を指す季語です。「年逝く人をこぼしつつ」とは? 大海原を航海する船(比喩)、つまり、この社会からこぼれ落ちそうな人も包含しながら年が暮れてゆく? さて、コアラがよく眠るのは? コアラが食するユーカリ(樹葉)には青酸(タンニン)の毒が含まれるそうです。そうした毒素を摂取できるよう進化し、生存競争に残って来たのでしょうか。しかし、毒素の摂取と代謝の関係で、一日中ほとんど眠って過ごすそうです。ボクも、昼寝などだんだんと多くなりました(笑)。