木魚歳時記 第3694話 

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 そのころから『往生要集』によって往生に注目しはじめていた彼は、空也(くうや)、恵心(えしん)、良忍(りょうにん)などの平安の仏教のほかに、南都には行基(ぎょうき)その他の平安とは別系統の一派のあるのを知って、折あらば、それついても学びたいと考えていた。
 これら積もり重なっていた念々が夢になったのであろう。そうして山を下って市に出たついでにもう一歩踏み出したのである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)391

        僧の子の恐る恐るに嫁叩き  

 「ボクの細道]好きな俳句(1445) 今井 聖さん「春風やダックアウトの千羽鶴」(聖) 草野球では勝敗は水ものでしょう。それにしてもダックアウトに千羽鶴を飾るとは! さて、ミノムシ(蓑虫)のメスは、卵から幼虫、成虫になっても蓑(みの)から外に出ることはないそうです。交尾、産卵をすませ幼虫がふ化するころに蓑から地面に落ちて一生を終えるそうです。ボクが幼少の頃、母親が「出るに出られぬ籠の鳥」の唱歌をくちずさんでいたことをふと思い出します。なんだか身につまされる思いがいたします。