木魚歳時記 第3643話

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「そなた、もうそこに気がついたか。わしも永年苦しんでいるぞ、成仏の道の困難は。そなたの若さでそこに気がついたのも智慧だ。かわいそうに、智慧のあるのは無いよりも苦しいぞ。いや、すべて有るということは無いよりも苦しいものらしい。いたずらに苦しむな、もがくな。学ぶにしかずだ」
(佐藤春夫『極楽から来た』)344   

        角生やす憲法論や息白し

 「ボクの細道]好きな俳句(1394) 安住 敦さん。「届きたる歳暮の鮭を子にもたす」(敦) 立派な荒巻鮭が届きました。そのままほどかずに父親はわが子に持たせたというのです。どこの家庭にもあるような出来事です。しかし、父情の片鱗を垣間見たようで微笑ましい作品です。