木魚歳時記 第3639話

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 『止観』の説き教えるところはやかましくむつかしかったが、いい方の美しさによってなつかしく柔げられているのが尊かった。それだけに含蓄の多いニュアンスゆたかな文章は少年にとっては底の底までは汲み取れないような不安心のため、彼は読み返し考え直し、くり返しているうちについ暗証するまでになった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)340

      月を盗る話などしてはしご酒

 「ボクの細道]好きな俳句(1390) 安住 敦さん。「ナフタリン痩せ夏休み半ば過ぐ」(敦) ナフタリンは外出用の衣類につく虫を防ぐために使用するようです。「ナフタリン痩せ」とは? 夏休みを利用して旅行に出るわけでもなく、ゴロゴロ家で過ごすうちにナフタリンだけは細って行く・・すでに夏休みは半分も過ぎようとしております。