木魚歳時記

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木魚歳時記 第3595話

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 船は無事に鳥羽造道の終点に着き、少年はかの見知らぬ男や人々とともに船を下りて、かの男の教えたとおりに市中へ出た。
 少年が市中に行きかかる折から、よほどの貴人のものらしい行列の通過を道ばたに避けていると、牛車(ぎっしゃ)はそこでハタと止まり、
(佐藤春夫『極楽から来た』)297

      ものゝ化は月の冴えたる晩にでる

「ボクの細道]好きな俳句(1345) 橋本多佳子さん。「凍蝶に指ふるるまでちかづきぬ」(多佳子) 冬の蝶はミステリアス(神秘的)です。蝶自身がターミナル(終末)にあることをすでに知っているからでしょう。 そんな「凍蝶」(いてちょう)に触れることは「神の領域」に近づくことです。おそれ多いことです。多佳子さんだかこそ許されるのです。