木魚歳時記 第3581話

f:id:mokugyo-sin:20181015070836j:plain

 と、うす霞むなかへ進み入る馬を遠く見送りながら、
「あの者は、山に三十人あまりの僧兵のうちの頭立つもので、勇気もあり、心利いて、それに九州から来たのだから旅慣れてもいる」
(佐藤春夫『極楽から来た』)284

      いつかまたもとのかたちにあめんばう

 「ボクの細道]好きな俳句(1331) 山口誓子さん。「扇風機大き翼をやすめたり」(誓子) 扇風機の止っているところを詠んだ俳句はかなりあります。羽根が回転することで、扇風機は扇風機たる存在価値があるわけです。その扇風機が「羽根を休めた」ならば、風は止まる、この逆の発想でいろんな思いが描けるのです。